主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第69回大会
開催地: 徳島大学常三島キャンパス/あわぎんホール
開催日: 2018/08/24 - 2018/08/26
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これまでスプリンターのばね特性はスプリント走中の脚Stiffnessから明らかとされているが、これはスプリント走中の動きの特徴を示したに過ぎない。そのため、スプリンターのばね特性を適切に評価するためには、ジャンプ運動のような基礎的な運動で評価する必要があると考えられる。これに関して、梶谷ほか(2018)はジャンプ運動を用いた新たなテスト(MCT-jump test)を提案している。このテストを用いてばね特性を評価し、これとスプリント走中の疾走動作との関係を明らかにすることで、ばね特性に応じて選択する疾走動作タイプを示すことが可能となる。
そこで本研究では、MCT-jump testによって評価されたばね特性と疾走動作との関係を検討することを目的とした。
対象者は、陸上競技を専門とする男子スプリンター13名とした。MCT-jump testは30cmの台高から跳び降りた後、様々な反動動作時間で再び跳び上がる運動を15本程度行わせた。スプリント走は60m走の全力疾走を行わせ、疾走動作を算出した。
その結果、MCT-jump testによって評価されたばね特性はスプリント走の疾走動作を反映している可能性が示唆された。