主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第68回大会
開催地: 静岡大学/静岡県コンベンションアーツセンター
開催日: 2017/09/08 - 2017/09/10
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これまで、スプリント走とリバウンドジャンプ(RJ)の関係は多く検討されてきた。しかし、RJは足関節の貢献が大きく、スプリント走のように股関節の貢献も大きい運動においてはその特性を十分に評価できていない可能性も考えられる。そこで本研究では、反動動作時間(接地時間)を様々に変化させてジャンプ運動を行わせ、最も高い跳躍高を示した試技における反動動作時間とスプリント走時の接地時間との関係を検討することを目的とした。
対象者は、陸上競技を専門とする男子短距離競技者13名とした。ジャンプテストは30cmの台高から跳び降りた後、様々な反動動作時間で再び跳び上がる運動を15本程度行わせた。そして、最大跳躍高を発揮した試技の反動動作時間を最適反動動作時間とした。スプリント走は60m走の全力疾走を2本行わせ、加速局面と最大疾走局面のステップパラメータを算出した。
その結果、ジャンプテストの最適反動動作時間とスプリント走の加速局面および最大疾走局面の接地時間との間に有意な相関関係が認められた。これらのことから、本研究において用いたジャンプテストによってスプリント走の接地時間の長短を推定することができる可能性が示唆された。