主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第68回大会
開催地: 静岡大学/静岡県コンベンションアーツセンター
開催日: 2017/09/08 - 2017/09/10
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ハンドボール競技は試合中の総移動距離が4500m—7000mに達し、心拍数は170拍/分前後で推移し、試合後には筋の損傷をも引き起こす大変高強度な競技(田中ほか,1997、2002年Marin et al,2011年)であることが証明されている。しかし、具体的な試合の中で高強度走がどのようなシーンで発生し、それがどのような特徴や傾向にあるかはあまり検討されていないのが現状である。そこで試合中における高強度走にどのような傾向が見られるかを比較検討し、指導現場で活用できる知見を導き出した。全日本学生選手権連覇の経験を持つ大学女子トップチームと、初心者も多く所属するセカンドチームに前後半各20分の試合を行ってもらい、主力として出場する選手10名にGPSトラッキングシステム「catapult」を装着して、試合中の高強度走につながる加速度を中心に計測した。選手の元々の保有している高強度走の能力を把握するために、40mスプリント、YO-YO間欠性回復力テスト(Intermittent recovery-Test)の2種目のテストを行い、個々の選手の保有能力と試合中の高強度走の特徴や傾向にどのような関係性があるかも同時に検討した。