日本体育学会大会予稿集
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第68回(2017)
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一般研究発表(04) 運動生理学
04生−09−ポ−20(20) 短時間高強度運動におけるエネルギー供給比率の規定要因
*白木 駿佑木越 清信
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p. 139_3

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抄録

 本研究の目的は、短時間高強度運動におけるエネルギー供給比率の規定要因を明らかにすることとし、運動中の有酸素性・無酸素性エネルギー供給量および有酸素性・無酸素性能力を測定し、それらとエネルギー供給比率との関係を検討した。被験者は男性陸上競技者7名とした。30秒全力自転車運動(WinT)を行わせ、酸素借法により各エネルギー供給量およびその比率を測定した。有酸素性能力の指標には、VO2max、VO2peak(最大酸素借テスト中の最高酸素摂取量)、乳酸作業閾値を用いた。無酸素性能力の指標には、最大酸素借、最高血中乳酸濃度(MAOD、WinT)を用いた。その結果、WinTの有酸素性エネルギー供給比と有酸素性エネルギー供給量との間に有意な正の相関関係が認められ(r=0.93、p<0.01)、無酸素性エネルギー供給比と無酸素性エネルギー供給量との間には有意な相関関係が認められなかった。また体力指標との関係は、VO2peakと有酸素性エネルギー供給比との間にのみ有意な正の相関関係が認められた(r=0.76、p<0.05)。したがって、短時間高強度運動におけるエネルギー供給比率は、有酸素性エネルギー供給量および有酸素性能力に依存していることが示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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