日本体育学会大会予稿集
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第67回(2016)
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シンポジウム
2020年東京オリンピック・パラリンピック後のスポーツ環境を考える
清水 諭北村 尚浩杉本 厚夫
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p. 46_1

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抄録

 体育社会学専門領域では、2020年東京オリンピック・パラリンピック(以後、2020東京OP)の開催を契機として、連続したテーマ設定をしてきている。2014年度は、「わが国におけるメガスポーツイベントの社会文化的意義と課題」をテーマにし、2020東京OPに関連した多くの政策・都市開発・プロジェクトの企画・実践が「肯定的な価値」で埋め尽くされており、新たなオリンピックを考えるには、条件が整っていないことが認識された。2015年度は、「体育・スポーツ社会学の研究はいかなる方向に向かうべきなのか:都市、地方、多様性、差別、成熟、開発、震災」と題し、「2020年アジェンダ」を中心にしたIOCの視点、日本の中での東京のシンボリックな位置とその権力作用について議論がなされた。そして、施設配置と財源問題について文化社会的に影響を与えるイベントの持続性の視点から、よりミクロな地域社会や組織における実践的活動について捉えていくことが重要であると認識することができた。

 今年度は、多様性をひとつのテーマとして設定されるであろう2020東京OPにおいて、女性や障がい者の立場から、より豊かで快適なスポーツ環境の創出について考えてみたい。

1. 女性や障がい者がスポーツする環境を考えるとき、何が問題となるのか

 エリートアスリートのコーチング、あるいは学校教育の現場で何が起こっているのか、そして、メディア言説は何をもたらしているのか。これに対して、オリンピック・パラリンピック教育は、どのような可能性をもたらすのか。

2. 世界の中の日本の状況

 国際的なスポーツの状況において、日本の環境はどのように解釈されているのか。世界は何を日本−東京に見ているのかについて、他者のまなざしを想像し、考える。

3. 2020東京OPを超えて何をどのように変えていくべきなのか

 2020東京OPをどのように捉え、そこを契機にして何をすべきなのかについて、議論する。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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