主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第67回大会
開催地: 大阪体育大学
開催日: 2016/08/24 - 2016/08/26
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センサーの小型化技術により、動作を阻害することなく、運動中のセンシングが可能となった。多くのメーカーから発売されているウェアラブルセンサー機器では、歩数や心拍数の計測、実施した運動の自動識別などが可能である。本研究の目的は、既存のリストバンド型ウェアラブルセンサー機器で記録可能な計測項目および実際の計測値を評価し、競技スポーツのトレーニング評価に必要とされる計測内容について検討することである。スポーツでの利用を想定し、かつ心拍数の計測に対応した7つの活動量計を評価対象とした。すべての機器を5か月間、24時間着用し(入浴時を除く)、日中および睡眠中の活動を記録した。記録されたセンサーデータならびに各機器で提供される評価アプリケーションに関する評価を行った。その結果、1日の総歩数では1000歩程度、安静時心拍数では10拍/分程度の違いが機器間で認められ、計測値算出のアルゴリズムがメーカーごとに異なることが推測された。スポーツ・トレーニングの評価においては、運動の強度的、質的負荷の区別が重要であるが、いずれの機器も運動に関する評価項目は歩数や運動時間といった量的な指標のみであった。