主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第67回大会
開催地: 大阪体育大学
開催日: 2016/08/24 - 2016/08/26
p. 121_1
【目的】熟練者と未熟練者に対し漸増的流水刺激およびダミー刺激(漸増しない流水刺激)を掌に与えることで、熟練者と未熟練者の流水刺激知覚能力を正答率・反応時間より比較検討を行うことを目的とした。【方法】被験者は、全国大会出場以上の熟練した競技者11名と一般学生10名(50mを3種目以上泳げる泳力を持つ)で行った。被験者の掌には、0.50m/secから1.10m/secの漸増的流水刺激を4段階の漸増試技条件(0.05、0.10、0.15、0.20)で与えた。さらに、4試技条件には流水刺激が漸増されないダミー刺激を与え、被験者が流水刺激を正確に検知出来ているか検討を試みた。【結果】2要因の分散分析を行った結果、被験者の流速値変化(0.05漸増試技条件、0.10漸増試技条件、0.15漸増試技条件、0.20漸増試技条件)のないダミー検知率の平均は、熟練者で59.09( ± 49)%、63.64( ± 48)%、100( ± 0)%、100( ± 0)%、未熟練者で25.00( ±43)%、50.00( ±50)%、60.00( ±49)%、30.00( ±46)%であり、熟練者の方が未熟練者と比較してダミー検知率が有意に高かった(P < .01)。しかし、両群の反応時間に有意差はみられなかった(P > .05)。