太成学院大学人間学部
2011 年 13 巻 p. 45-49
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巻十七所載の大伴家持の連作、いわゆる「独居の歌」六首について、その手法と内容の解釈を試みた。特に、六首中異色に見える第六首目の歌かきつはた衣に摺り付けますらをの着襲ひ狩する月は来にけり (17・三九二一)の存在意義をめぐって考えてみた。第一首から順を追って作歌し、最後にこのような表現にたどり着いた家持の精神構造の変遷を一首ごとに吟味することにより、この歌は、「慣例としてますらを達が参加し、毎年くり返えされてゆく「不変」の行事」という認識のもと作歌されたもの、という結論を得た。
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