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クオリティレポート
楕円に基づく解析による回転穴加工形状の評価事例
小川 昭高橋 武則
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2019 年 49 巻 1 号 p. 95-100

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抄録

 本研究では,超音波回転加工で形成された穴加工形状を楕円に基づいて評価した事例を述べる.評価する特性は,楕円の2焦点からの平均距離和の半分(半距離和とする),粗さ,楕円度,さらには扁平率の4つである.評価に使用する超音波援用研削加工装置の制御因子は,加工ツールの送り速度と回転速度,ツールに印加された超音波出力および中空ツールの先端から噴出される冷却水の圧力である.まず初めに、穴加工のメカニズムを解明し,評価特性の統計モデルをこれら4因子で構築するために,2水準の要因配置実験を計画し,16回の実験を行った.次に,分散分析によりデータを分析した.そして変数を選択し,統計モデルを構築した.最後に結果を考察し,穴形状の評価方法として、本アプローチが真円に基づくものより優れていることを示す.

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© 2019 一般社団法人 日本品質管理学会
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