帯広大谷短期大学紀要
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米ぬか油のコレステロール上昇抑制作用について
1988年度本学生活科学科公開講座から
神本 由紀間野 康男
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1989 年 26 巻 p. A1-A8

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抄録

市販されている植物油脂4種類(米ぬか油、米ぬかサラダ油、紅花油およびコーン油)について脂肪酸組成と不ケン化物量を分析し、その結果を比較検討した。1.飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の比は、(20 : 80)から(10 : 90)と後者が圧倒的に多かった。2.不飽和脂肪酸の主なものはリノール酸とオレイン酸であったが、中でも紅花油のリノール酸含量はもっとも多く、コーン油の含量もそれに続くが、米ぬか油の含量はそれらに比べて少なかった。3.不ケン化物量は米ぬか油がもっとも多く、逆に紅花油はそのリノール酸含量とは対照的に低い値を示した。4.血清コレステロールの低下作用において、リノール酸と不ケン化物との関係は深く、これまでの報告をも考え合わせると、とくに不ケン化物を多く含む米ぬか油にその作用を期待できる。

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© 1989 帯広大谷短期大学
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