物理教育
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フェライト磁石と音声信号を利用した演示実験
福山 豊
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1984 年 32 巻 2 号 p. 75-79

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抄録

教育学部の学生は高等学校で物理学を学んでいなかったり,学んでいても苦手意識をもっていることが多い.そのために多くの学生が物理学の講義を敬遠してしまう.このような学生たちに大学で従来から広く行なわれている教師中心の講義を受講させても,とうてい物理学に興味をもたせることはできない.そこで物理学を敬遠しているこの学生たちが電磁現象をもう一度自分とのかかわりのなかで見直したり,我々の身近な電気機器の原理や構造を少ない基本法則で理解できるようになるために次のような工夫を行なった.まず学生全員に即席めんのカップによる簡単なダイナミックスピーカーを作製させ,ラジオのイヤホンジャックから出ている音声信号をつかって鳴らさせてみた.さらに目に見えないためにイメージが描きにくい電滋現象を計測メータ一類をもちいず,スピーカーや麦球をつかってその効果を読み取るような演示実験を開発し実践を試みた.

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© 1984 日本物理教育学会
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