日本図書館情報学会誌
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論文
組織形態からみた法人化後の国立大学図書館組織の特徴
百鳥 直樹小泉 公乃
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2024 年 70 巻 1 号 p. 24-41

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抄録

 本研究の目的は,2000 年代前半の国立大学改革によって変化した国立大学図書館組織を類型化したうえで,その特徴を解明することである。現在の国立大学図書館組織を8 つに類型化し特徴を明らかにした。組織分類の特徴から,1)法人化前の組織形態を継続する組織,2)学内の他部門と統合した組織,3)図書館以外の業務も担当する組織と,組織が多様化していることを確認した。また,法人化前後の比較や学部数による大学規模の分析から, 大規模な国立大学(8 学部以上)が法人化前の組織体制を継続しているのに対し,中小規模の大学(7 学部以下)では他部門組織との統合,統合に伴う管理職数の削減,図書館管理職の職位の格下げが行われていることが明らかになった。そして,これら組織再編の多くが,大学全体の業務の合理化・集約化を目的に行われた。

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