ノートルダム清心女子大学
2016 年 65 巻 5 号 p. 28-38
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
古典文学の時代、一般に「記録」するとは筆で紙に書くことを意味する。けれども、「記録」というものを「戦略」の一つとして考えるならば、通常の筆記の方法から逸脱したものについても意識的であるべきだ。平安時代以降の歌集や物語では、特殊な筆記法が多く描かれている。小論では『伊勢物語』や『大和物語』などの歌物語の「特殊筆記」について考察を加え、それらが作品の構想や方法にも関わる重要な「記録の戦略」であることを提示する。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら