2004年8月19日の夜から20日の未明にかけ佐渡沖を台風15号が通過し,佐渡島内の水稲に甚大な潮風害をもたらした.生育ステージと被害の関係を調べるため,水稲奨励品種決定調査に供試した14品種・系統について,出穂期と収量・収量構成要素及び外観品質との関連を調査した.その結果,収量は出穂から潮風害(8月19,20日)に遭遇するまでの期間が短くなるに従い低下した.収量低下の主要因は玄米重歩合の低下によるところが大きかった.外観品質も出穂期が遅くなるほど低下し,出穂後潮風害に遭うまでの期間が短くなるに従いたて溝の深い粒などその他の未熟粒が多くなった.