主催: 情報システム学会
会議名: 情報システム学会 第14回全国大会・研究発表大会
開催地: 神奈川県
開催日: 2018/12/01 -
p. S2-C3-
脆弱性対策として, ソフトウェアは定期的にアップデートを行い, 最新の状態にしておかなければならない. 通 常, ソフトウェアのアップデートでは再起動を必要とし, 実行停止から再起動までアップデート対象となるプログ ラムの動作は停止する. これはソフトウェアの運用において可用性を損なわせる. この問題は, プログラムの実行 中にアップデートを行う, 動的アップデートにより改善することができる. しかし, 一般的な動的アップデート手 法では新しい関数を書き込むための heap 領域をアップデートする度に毎回確保するため, 古い関数がメモリ中に 残され, 非効率的にメモリを使用してしまう. そこで本研究では, 古い関数が存在する領域を再利用する動的アップデート手法を提案する. 提案手法では更新 対象プロセス中の関数名やそのサイズ等の情報をファイルに記録し, このファイル内容を基にアップデートを行う. そして, 提案手法を利用して新しい関数のサイズを変化させ, 各サイズでの更新対象プロセスの停止時間を測定し た. その結果から, 新しい関数のサイズと停止時間の関係を確認した. また, アップデートが正常に動作すること も確認した.