美術教育学研究
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教科内容としての「造形遊び」の認識に関する一考察
~教員及び学生へのアンケートをもとに~
山田 芳明大西 洋史西尾 正寛
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2019 年 51 巻 1 号 p. 345-352

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抄録

小学校図画工作科の内容A表現の大きな柱の一つである「造形遊び」の学校現場での定着は喫緊の課題である。こうした背景には「教員の「造形遊び」の理解」が影響しているのではないかと考える。つまり,学習指導要領に示されている「造形遊び」の内容と,教員が理解している造形遊びの内容との相違である。そこで本研究では,教員を対象に,自由記述による質問紙調査を行い,その回答内容と,平成20年の「学習指導要領解説図画工作編」における「造形遊び」に関する記述部分とを比較し分析を行うことにした。今回,5府県173名の教員,及び1大学130名の学生から回答を得ることができた。分析に当たっては,KH Coderを使用したテキストマイニングの手法を採用した。分析の結果,両者の間には,「遊び」,「遊ぶ」,「自由」といった用語の使用や,資質能力に関する記述の有無等について差違が読み取れた。

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© 2019 大学美術教育学会
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