女性心身医学
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女子大生の代理出産に関する意識調査
鈴木 道子
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2001 年 6 巻 2 号 p. 253-259

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抄録

女子学生に対して代理出産(ホスト・マザー,借り腹)に関するアンケート調査を実施し,19歳から21歳(平均19.2歳)の女子学生76名の回答結果を量的な検討を行うと共に,内容分析の手法を応用して質的分析を試みた.代理出産賛成は76名中7名(9.2%),条件付賛成は58名(76.3%),反対は11名(13.5%)であった.賛成の理由としては,当事者が納得しているのだからかまわない,子どもがほしいという気持ちを尊重したいというものであった.条件付賛成者は子どもを持ちたいという当事者の気持ちは尊重したいが,派生してくる様々なトラブルの防止のため,条件は必要と考えていた.反対の人は,代理出産する女性が抱えうる問題を一番にあげていた.不妊当事者と仮定した場合,全体の13.2%が代理出産を積極的に依頼したいと考え,27.6%が場合によっては依頼したい,59.2%が依頼しないと回答していた.代理出産を依頼されたと仮定した時に,積極的に承諾すると回答したのは1名(1.3%)のみであり,30.3%が場合によっては承諾する,68.4%が承諾しないと回答した.

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© 2001 一般社団法人 日本女性心身医学会
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