日本味と匂学会誌
Online ISSN : 2424-1326
Print ISSN : 1340-4806
7.料理の専門家による話題提供(講演)(<総説特集II>食における味とにおいの接点-7,うまみ研究会公開シンポジウム)
笹島 保弘
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2009 年 16 巻 2 号 p. 189-195

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抄録

香りと味ということでイタリアンシェフの立場から現場の事例を紹介する。低温からニンニクとエキストラバージンオイルを加熱するとえも言えない良いにおいがする。そして、いい香りとはその食材の味のポテンシャルとある面で平衡している。ニンニクオイル、塩でトマトを煮詰めていくようなトマトソースは、イタリア人にとって日本人の一番だしに値するようだ。一方、ハーブは香りというより味を変える目的で使われている。同様に高価な白トリュフはそのものが持つ香り・味でなく、トリュフをかけた料理の味が際立ち、おいしくなるという理由で用いられる。

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© 2009 日本味と匂学会
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