ウォルター鏡を対物レンズとして使用した、結像型の軟X線顕微鏡開発を行った。本課題ではその第一段階として、フレネルゾーンプレートを対物レンズとして使用した顕微鏡を製作し、軟X線画像検出器・光学素子の精密位置調整機構など、顕微鏡の構成要素の開発・テストを行った。さらに、それらを使用したイメージングテストを行い、約 200 nm の空間分解能で二枚貝殻の顕微分光観察に成功したことで、開発したシステムに大きな問題が無いことを確認した。引き続き、対物レンズとして32倍の拡大率を持つウォルター鏡を搭載し、全反射鏡を対物レンズとして使用する場合の問題点の洗い出しを主目的とした課題を実施した。