光ダクトと空調ダクトという二つの技術を統合した「採光・空調統合ダクト」は,ビルのエネルギー消費量の約30%を占める照明エネルギーを大幅に削減し,大規模オフィスビルにおいて多くのエネルギー削減技術を利用した「ネットゼロエネルギービル(ZEB)」を実現する。採光・空調統合ダクトは,採り入れた自然光を効率よく室内に伝搬するための自然光の減衰を最小とする機能を有する。ダクト内の空調空気の流れをCFD評価し,実験によりダクト内温度分析を行い,空調ダクト性能を有することができることが判った。統合ダクトにより,自然光が空調空気と同じように部屋全体に供給されることによりエネルギーは削減され,室内環境の質は適正に維持される。