1981 年 20 巻 5 号 p. 265-268
雪国では毎年冬になると雪害によるガスの漏えい事故,あるいは油の流出事故が多発し,その対策に苦慮している.最近の化学プラント建設技術は非常に高度な専門技術が結集され,安全面からも露天化が進み,また,経済的にも能率よく少入数で運転できるよう設計されるようになってきている.しかしこのことは逆に雪に対しては無防備となり,現状では現場に働く人が雪に直面してはじめて対策を実施しているのが実状である.そこで雪国で化学工場を管理してきた経験から各装置に対しての雪害対策を述べてみた.