日本歯科理工学会誌
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原著
コンポジットレジンII級窩洞修復の新たな接触点回復法についての検討
朝倉 光史
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2010 年 29 巻 3 号 p. 260-269

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抄録

II級窩洞において適切な隣接面形状を付与することは重要である.そこで,新たなコンポジットレジンを用いる隣接面修復方法として,あらかじめ準備したコンポジットレジンの小片を用いて修復する方法を考案した.また,修復前後の歯の変位を圧力として評価する接触点回復評価装置を考案した.本研究の目的は,今回開発した接触点回復評価装置を用いて,従来からの修復方法と新たに考案したII級窩洞修復方法を比較することでその有用性を評価することである.新たな評価装置を用いることで,修復処置時の隣在歯隣接面で生じた圧力をリアルタイムで測定可能であった.新たに考案した隣接面修復方法は修復処置の処置時間が短く,隣接面の形状を適切に修復することが可能であった.しかしながら,窩洞辺縁部には段差が検知されることがあり,この点の改善が必要と考えられた.

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© 2010 一般社団法人 日本歯科理工学会
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