1987 年 6 巻 4 号 p. 391-395
石こう模型の表面精度を判定するためには, 細線再現性試験法と併用して, 模型平滑面の表面アラサを測定する必要がある. そこで, 光の反射によってアラサを測定する原理から, 非接触型の光学式表面アラサ測定器を試作し, 測定方法について検討した結果, 以下の事柄が判明した. 1) 試作測定器による測定値の上昇に従ってRaの減少が認められた. 2) 最小2乗法により, 測定値とRa値の間に, Y=A+BX (B<O) で表せる負の相関関係を認めた. 3) 上記の相関関係より, 測定器の光源と受光素子との角度は160°が良好と認められた. 4) 以上の事柄より, 試作測定器は細線再現性試験法と併用して, 石こう模型の表面精度の判定基準となり得ることが判明した.