原著
口腔内レーザー溶接 －第1報 レーザー照射が温度上昇に及ぼす影響－
2004 年 23 巻 6 号 p. 495-500
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2004 年 23 巻 6 号 p. 495-500
歯科治療用Nd:YAGレーザーを用いて,パルス数,エネルギー強度,照射距離および冷却法がレーザー照射部の温度上昇に及ぼす影響を検討するとともに,歯科用金属をレーザー溶接したときの象牙質の温度上昇を測定し,口腔内でのレーザー溶接の可能性について検討した.その結果,レーザー照射部の温度はパルス数とエネルギー強度の増加に伴い上昇する傾向を示した.エアーブロー下でレーザー照射を行ったときの照射部の温度上昇と比較して,注水下でレーザー照射を行うと照射部の温度上昇は効果的に抑制されることがわかった.また,支台歯上で金属をレーザー溶接した場合,象牙質の温度は約7℃上昇することがわかった.以上の結果から,歯髄に損傷を与えることなく,口腔内で歯科用金属のレーザー溶接が可能であることが示唆された.
