1996 年 46 巻 1 号 p. 3-10
インターネットの普及に伴い,数年前までは理想論に過ぎなかったグローバルネットワークコンセプトが現実のものとなりつつある。また,CPU性能の大幅な向上は,コンピュータを単なる処理系から生産性を高めるツールヘ, さらにはコミュニケーション・メディアへと進化させてきた。今後のコンピュータ・コミュニケーションは,システムレベルでのテレビ会議やバーチャルリアリティ技術のサポート,ブラウズ環境の3D化,ソフトウェアのコンポーネント化を進めながら,人間にとってより自然な形へと進化していくものと思われる。ここではそうした状況を踏まえ,将来に関する展望を非アカデミックな立場から述べてみた。