歯科医学
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ラット顎下腺におけるIII型コラーゲンとテネイシンの加齢変動
茂籠 正人田村 功
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1995 年 58 巻 6 号 p. 422-434

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抄録

ラット顎下腺の細胞外マトリックスの機能を解明する目的で, III型コラーゲンおよびテネイシンの加齢に伴う質的・量的変動を生化学的および免疫組織化学的に検索した.
 顎下腺のDNA量は生後14週から, 総タンパク量は7週からそれぞれ経週的に減少傾向を示したが, ヒドロキシプロリン量は加齢に伴って増加する傾向を示した. III型コラーゲンは葉間・小葉間結合組織に局在し, その量はIII型/I型比とともに14週から減少傾向を示した. また, テネイシンは導管と血管の基底膜にのみ局在し, その量は14週から21週にかけて急激に減少した.
 これらの所見は, 顎下腺としての機能分化が完了したあとでもIII型コラーゲンおよびテネイシンの両分子は結合組織内に質的・量的変動を伴いながら存在し, 細胞外マトリックスが生後14週まで幼若組織としての構築を維持するように機能していることを示唆している.

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© 1995 大阪歯科学会
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