石油学会誌
Print ISSN : 0582-4664
酸化モリブデン-アルミナ触媒によるプロピレンの不均化反応
触媒の還元性状とCo, Feの助触媒効果
越後谷 悦郎野沢 勲藤谷 忠博
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1987 年 30 巻 5 号 p. 343-347

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抄録

アルミナ担持モリブデン触媒上でプロピレンの不均化反応を行い, 前処理の還元温度と活性との関係を明らかにし活性点について考察した。また有効な触媒の探索を目的として第三成分の添加により還元性状, 活性におよぼす影響を検討した。原子比の異なるMoO3-Al2O3触媒の不均化反応活性は前処理の還元温度が550°C, 原子比組成Mo/Al=5/95において最高値を示した。さらに還元温度を上昇すると活性は低下し, 還元温度と活性点の生成の間に密接な関係があることが推察された。この触媒に第三成分としてCoO, Fe2O3などを添加すると触媒の還元性状, 不均化活性に大きな影響が現れ活性点の生成に重要な働きをすることが認められた。

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