1991 年 6 巻 3 号 p. 165-169
本研究の目的は腰痛患者における体幹筋力の特性を明らかにすることである。等速性体幹筋力計(Cybex TEF)を用い、健常者92名(男性47、女性45)、腰痛患者61名(男性33,女性28)の等速性体幹筋力を測定し比較・検討した。測定速度は30・60・90・120・150deg/secの5種類とした。その結果、1)体幹伸筋筋力は腰痛患者において低値を示した。2)体幹屈筋筋力は測定速度が高速になると腰痛患者において低値を示した。3)角速度の増加による筋力減少は、体幹屈筋よりも体幹伸筋において大きかった。4)角速度の影響は男性よりも女性において著明であった。