日本臨床整形外科学会雑誌
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横浜市におけるスポーツリズムトレーニングの普及とその効果
岩間 徹岸 由紀夫津田 幸保紺野 勉
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2021 年 46 巻 1 号 p. 13-20

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抄録

背景と目的:横浜市で市内全公立小学校を対象にスポーツリズムトレーニングの普及活動を実施し,運動能力の向上やけがの防止効果につき検討した.

方法:運動プログラムの説明用セールスシートとDVDを作成し配布,希望小学校へ体育協会指導有資格者が出向して指導を実施し,その後全小学校へのヒアリングと実施継続校へのアンケート調査を実施した.

結果:指導実績は,プログラム提供機会が計591回,延べ参加人数は約6万5千人であった.普及状況の調査では,認知度が81%に対し継続実施校は36%で,継続的に実施できない主な理由は「実施する機会がない」であった.教員からの印象で「体力向上に有効」が84%,6カ月以上継続した小学校で保健室利用率が著明に減少した.

考察:今後小学校への出向と調査を継続する共に,有効性に関するエビデンスの検証が必要と考えられた.

結語:スポーツリズムトレーニングは運動能力向上やけがの予防に有効と考えられた.

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