2004 年 27 巻 suppl 号 p. 41-44
メディア・リテラシーの研究は,多様な立場があることによる混乱,新しい時代への対応といった問題を抱えている.そこで,本研究ではあらためてメディア・リテラシーの構成要素の整理を行った.そして,それを観点として,文献等で報告されている教育実践の事例分析を行った.その結果,多様な実践の位置づけを構成要素から捉えることができた.そして,(1)議論の際には対象としているのがどの構成要素なのか共通認識しておくこと,(2)教育実践では,いくつかの活動を多層的に組み合わせて構成要素をスパイラルに高めていくことの重要性について言及した.