日本教育工学雑誌
Online ISSN : 2432-6038
Print ISSN : 0385-5236
協調学習支援ノートシステム「ReCoNote」が持つ相互リンク機能の効果
益川 弘如
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1999 年 23 巻 2 号 p. 89-98

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抄録

ノートやメモなど自分が書いたものを後から見直すとき,作成時に利用した資料がすぐに参照できると,書かれた内容をより発展的に利用できると考えられる.また,他人のノートについても同様のことができると,お互いに相手が何をどう考えてきたかが分かりやすくなり,協調的な学習支援につながるであろう.そのような相互参照の履歴を活用する「相互リンク機能」を備えた協調学習支援ノートシステム「ReCoNote」を製作,実際に大学の授業で使用し,評価した.あるグループでは話し合いなどを進める前に,各自がお互いのノートどうしにリンクを作成して関連付けを行っていた.その相互リンクをみんなで活用して,お互いに考えたことをグループで共有しながら話し合いが進められ,質の高い教え合いが起きていた. ReCoNoteの活用により全体としてさまざまなノートや資料にリンクが結ばれ,協調的な学習が進んだと考えられる.

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© 1999 日本教育工学会
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