2024 年 47 巻 Suppl. 号 p. 81-84
本研究ではコロナ禍を経験した大学生を対象に,2020年度のオンライン授業の受講割合,テクノロジーに対する自己効力感,態度,有用性の認知,不安について調査し,各要因がオンライン授業や対面授業など授業形態の希望にどのように関連するか検討した.分析の結果,テクノロジーに対する態度が有用性の認知に有意な正の効果を示し,自己効力感が不安に対して有意な負の効果を示した.また,テクノロジーに対する有用性の認知はオンライン授業の継続希望と有意な正の関連を示し,対面希望と負の関連を示した.一方,テクノロジーに対する不安は対面授業希望に対してのみ有意な正の効果を示した.さらに,多母集団同時分析の結果,オンライン授業経験が多くテクノロジーの有用性認知が高いほどオンライン授業継続を希望することが示された.