1986 年 9 巻 4 号 p. 4_47-4_54
育児休業法(昭50年)や国際婦人年(昭50年~60年)が,昭和50年代の女性の意識の高揚や就業率にどのような影響を与えたのか,看護職に最も近い保健医療専門職の就業状況を「医師,歯科医師および薬剤部調査」より分析検討した。
1. 就業率は,全体的に漸増傾向にあり,医師が最も高く,次いで歯科医師,薬剤師の順である。
2. 就業率曲線は,35~40代と60~70代に山をもつ2峰性を示すゆるやかなW型,あるいは逆N型である。時系列でみると,山と谷の差が消失傾向にある。
3. 女子の占める割合は,漸増傾向にあり,占有率曲線は,逆N型,あるいは変形W型である。経時的に5~10年の年齢階層の高齢化への移動を認めた。