心身医学
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コンサルテーション・リエゾン活動 : 精神科医としての経験から(心身医学からみたコンサルテーション・リエゾン活動の現状と問題点)(第38回日本心身医学会総会)
柏瀬 宏隆加藤 誠
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1998 年 38 巻 2 号 p. 119-126

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抄録

精神科医として経験した症例を取り上げ, 検討した.(1)当院の現況について, 依頼票の内容の不備, 他科病棟内に面接室がない, 入院患者の精神科への転棟については必ずしもスムーズに行われていない, などの問題点があった.(2)外来患者のコンサルテーションで, 近所の総合病院から精神科がないために頻繁に依頼がなされてくる.せめて国公立の総合病院ぐらいは, 週半日でもよいから精神科外来を開くべきである.(3)病棟に日頃往診していて雰囲気が異なっていると感じるのは, 産婦人科病棟と小児科病棟である.(4)精神疾患と身体疾患のcomorbidityの症例では, 両疾患を等しく把握できる医師の存在が重要である.(5)当院の医療関係者(および職員)をみる場合, 治療(外来・入院)は第三者に任せる方がよいのではないか, といつも迷う.

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© 1998 一般社団法人 日本心身医学会
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