アレルギー
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症例報告
4年間で2回増悪をきたした間質性肺炎合併clinically amyopathic dermamyositisの1例
山根 高浦田 知之
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2024 年 73 巻 1 号 p. 34-39

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抄録

【症例】45歳男性.抗MDA5抗体陽性と皮膚筋炎に特徴的な皮疹,間質性肺炎を認め,間質性肺炎合併clinically amyopathic dermamyositis(CADM)と診断し,ステロイドパルス,シクロフォスファミドパルス(intravenous cyclophosphamide:IVCY),カルシニューリン阻害薬で治療を開始した.胸部画像上陰影の改善を認めたが,治療開始3カ月後,胸部画像上間質陰影の増悪を認め,再度ステロイドパルス,IVCYを投与し,KL-6と抗MDA5抗体が陰性化するまでIVCYを8クール施行した.再燃時から2年6カ月後に急性呼吸不全と間質陰影の増悪を認め,ステロイドパルス,IVCYでは短期間で治療効果を認めず,血漿交換を開始して短期間で治療効果が得られた.IVCYや血漿交換はCADMの有用な治療であり,治療効果発現時期を考慮した治療薬を選択することが肝要である.

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© 2024 日本アレルギー学会
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