日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
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原著
慢性呼吸器疾患患者が行う息切れに対するマネジメント法の実態
今戸 美奈子竹川 幸恵森本 美智子河田 照絵池田 由紀松本 麻里本城 綾子毛利 貴子
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2018 年 27 巻 2 号 p. 168-173

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抄録

【目的】慢性呼吸器疾患患者が行う息切れに対するマネジメント法の実態を明らかにした.

【方法】全国26施設の呼吸器科外来通院中の慢性呼吸器疾患患者に自記式質問紙を配布し郵送により回収した.息切れの程度や息切れのマネジメントを行う動作,マネジメント法の実行状況等を尋ね,有効回答565名のデータを分析した.

【結果】半数以上の者が「歩く」「階段昇降」で息切れのマネジメントを行い,最も多く行われていたマネジメント法は「自分のペースで動く」であった.1人平均12項目のマネジメント法を実行していたが,いずれの方法も息切れの緩和に役立っていると回答した者は,実行者のうち25%に満たなかった.息切れの緩和に役立つと回答した者には,呼吸リハビリテーション受講経験者が有意に多かった.

【考察】息切れの緩和に役立つと認識あるいは実感できるようなマネジメントへの支援が課題である.

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© 2018 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
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