2014 年 22 巻 2 号 p. 163-167
近年,非侵襲的陽圧換気療法(noninvasive positive pressure ventilation=NPPV)と,器械による咳介助(mechanical in-exsufflation=MI-E)により,神経筋疾患の呼吸マネジメントは,パラダイムシフトを要している.欧米では,窒息と気管切開を回避するために,筋ジストロフィーなど神経筋疾患のモデルとなるいくつかの疾患において,非侵襲的呼吸ケアの国際スタンダードが示されている.本邦でも,NPPVや気道クリアランスなどの適切な選択を可能にし,QOLと生命維持をサポートする新環境順応が求められる.