レギュラトリーサイエンス学会誌
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特集(臨床研究法)
製薬業界における臨床研究法への対応
国忠 聡
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2018 年 8 巻 3 号 p. 179-183

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抄録

 臨床研究法が2018年4月に施行された. 実施計画書が認定臨床研究審査委員会で客観的に審議されることから, 高品質の臨床研究を実施する気運が醸成され, このことが最終的に臨床研究の活性化に繋がると考えられる. したがって, 製薬業界は本法をきわめて前向きに評価しており, 以下のような期待を持っている. ①本法が臨床研究の質の改善を誘起し, 臨床研究の活性化を引き起こす. ②特定臨床研究の成果を承認申請資料として使用できる. ③臨床研究法や新しい薬事制度が相まってリサーチ・クエスチョンへの解答を提供する. ④新薬の価値やイノベーションが適切な臨床研究により評価される. 臨床研究全体の活性化のため, また本法の目的を最大化するために, 適切な役割分担にもとづき医療機関と企業の効果的な協働が図られるであろう.

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© 2018 一般社団法人レギュラトリーサイエンス学会
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