主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第42回交通工学研究発表会
回次: 42
開催地: 早稲田大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2022/08/09 - 2022/08/10
p. 381-387
不確実性の高い災害時等の行動は、その不確実性ゆえ、平時とは異なる構造や過程を経て行われ、意思決定者の選択肢集合自体が大きく変化しうる。意思決定時の選択肢のみならず、将来の不確実性もまた、時々刻々の意思決定に当然影響するが、既存研究では、選択肢集合評価による選好への影響が看過されている。本研究では、選択肢集合が動的・確率的に遷移することを表現できる動的離散選択モデルを構築した。意思決定時の選択肢集合は非補償的に形成し、不確実な将来の選択肢集合は定まらないため、確率的・補償的に扱う構造を選択肢の残留確率を用いて記述した。提案モデルを、豪雨災害時の滞在場所選択行動に適用した実証分析を行い、本モデルの有用性を明らかにした。