2014 年 29 巻 6 号 p. 19-22
本研究は,20 世紀中頃から世界的に大きな影響を与えてきた探究・発見学習について,その特徴と問題点を整理しながら,21 世紀型の探究・発見学習の在り方を,授業論から,探っていくことを目的とする。まずその一環として,小学 5 年「ものの溶け方」単元について,特に探究に関わる知識・技能の共有,探究の個性化に工夫をした授業構成を考え,試行的に実践を行った。その結果,子どもたちは「科学の決まり(科学のコトバ・法則)」や「科学のたとえ(モデル・メタファー)」を一貫して意図的に操作できるようになり,難しい課題に個性豊かにチャレンジしながら自信を深め,もっと調べてみたいと回答した。