本研究では,ディジタルフォトフレーム及び書画カメラなどのICT機器を活用した,中学校技術・家庭科(技術分野)の軽くてじょうぶな橋の製作を題材とした授業実践で,ICT機器のCAIとしての機能について考察した。授業においてディジタルフォトフレームは,工具の使用方法や材料を切断・接合する方法,製作マニュアルなどの情報を学習者に提示していた。また,書画カメラで撮影されたたわみ量の違い画像は,ペアで比較・検討をさせ,その部分を補強・補修させるといった,学習者の行動を引き起こす刺激として機能していた。以上のことから,これらのICT機器は,情報の提示と学習者の行動の制御の2つについて,CAIとして機能していたと考えられた。