廃プラスチック中からPVCを分離することが、廃プラスチックのリサイクルを促進するための重要な課題の一つと考えられる。我々は過去の研究や過去の本研究発表会で、オゾンの酸化力によりPVC表面を選択的に酸化、親水化でき、これと浮遊選別とを組み合わせることで、混合プラスチックからPVCを分離できることを発表した。 本研究では3種類の実際のASRについて、PVCの分離性を検討して当該技術の汎用性を検討した。実際のASRの重い画分を対象とした検討により、サンプルに3%程度含有されるPVCのほとんどを、選択的表面酸化-浮遊選別により少量の沈降画分として分離できることが分かった。