産業活動や日常生活から排出される廃棄物は、排出の抑制、適正な処理とともに、近年再資源化が強く求められている。筆者らは、特殊土壌菌を利用した超高速発酵・乾燥システムとしてERS(Environmental Recycling System)を開発し、一般廃棄物や畜産廃棄物、食品残渣など各種廃棄物の環境保全を重視した適正処理ならびに再資源化に取り組んでいる。本発表では、処理対象としての廃棄物と再資源化物質(燃料、堆肥、飼料、敷料など)、超高速発酵・乾燥を基軸としたERSシステムの仕組みと特徴ならびに処理事例について報告し、土壌菌の作用条件や温度、湿度,真空度など稼働条件の最適化による高効率化・高品質化や温室効果ガス削減による地球温暖化対策など、今後の課題について考察する。