廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C5-5-O
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C5 メタン発酵・堆肥化
硝化・硫黄酸化同時処理後のメタン発酵消化液による微細藻類増殖特性
*関根 睦実秋月 真一岸 正敏戸田 龍樹
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抄録

メタン発酵は、有機性廃棄物・廃水の効果的な処理法の1つであるが、後段処理の肥大化が普及の足枷となっている。そこで、排水(消化液)中の栄養塩除去、バイオガス脱硫、および微細藻類生産を硝化・硫黄酸化槽および微細藻類培養槽の2槽のみで行う新規メタン発酵後段処理システムを考案した。本研究では、上記システムの構築を目的とし、硝化・硫黄酸化処理後の消化液の微細藻類培養培地としての有用性評価を行った。その結果、硝化・硫黄酸化槽を経た消化液を培地とした場合、消化液原液中の高濃度のNH3による阻害を受けにくく、無希釈で微細藻類培養に使用できることが明らかとなった。また、硝化・硫黄酸化処理を経ることで、多くの溶存態金属種が除去された。廃水中の重金属の微細藻類への吸収を緩和できる可能性がある。但し、PO43-も減少したため、長期の微細藻類培養ではリンの追添加が必要になると考えらえる。

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© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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