廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第27回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: B2-4
会議情報

B2 焼却灰・石炭灰の資源化
石炭灰改良土の盛土材としての利用と環境安全性に関する考察
*田島 孝敏井出 一貴甚野 智子山田 祐樹佐々木 徹熊谷 祐一
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

石炭灰は火力発電所などから年間約1,200万トン排出され,約7割がセメント分野で有効利用されている。将来,火力発電所の増設や処分場の残余容量のひっ迫が予想され,一層の利用拡大が求められている。筆者らは,石炭灰を防潮堤などの盛土材に活用することを目的として,石炭灰をセメント等で不溶化した材料の溶出特性を調べ,高炉セメントとカルシウム系助材の組合せが適していると判断した。そして,石炭灰改良土を用いて実規模の防潮堤を構築し,約2年半にわたって盛土材の長期モニタリング調査を行った。試験期間中,定期的に堤体からボーリングコアを採取し,一軸圧縮試験と利用有姿による溶出試験を行った結果,圧縮強度は目標を十分上回り,重金属等の溶出量は土壌環境基準以下であった。これより,盛土材としての環境安全性を確認できた。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top