日本養豚研究会誌
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デンマーク式豚舎における肉豚の異品種混飼養について
長野 錬太郎森 淳姫野 健太郎
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1968 年 5 巻 3 号 p. 112-118

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抄録

異品種を混飼して肉豚を育成する場合, 両品種による競合が生産能力にどの種度の影響を与えるかについて知見を得た。
1) 実験IにおいてはL標準区 (1.26m2/頭), L, YL混飼養標準区, L密飼区 (0.7m2/頭), L, YL混飼養密飼区の4区を設け試験した結果, L標準区の発育が最もすぐれ, ついでL飼養密飼区であった。またLの単品種飼養区のLとYL混飼養区のLでは前者がすぐれていた。
2) 実験IIおいてはL密飼区 (0.7m2/頭), L, YL混飼養密飼区 (0.7m2/頭), YL密飼区 (0.7m2/頭) の3区について試験した結果, 発育はL密飼区が最もすぐれ, ついでYL密飼区, 混飼養区の順であった。混飼養区のLおよびYLはそれぞ対照のL, YLより発育が劣りとくにYLはその差が大であった。
3) 実験I, IIを通じ, 混飼による影響は試験前期において顕著であった。
4) したがって, 肉豚育成に際しては可能な限り混飼を避けることが望ましい。

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