日本養豚研究会誌
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豚パルボウィルス感染症の移行抗体と自然感染について
江藤 正信森下 栄二落合 美和子渡辺 幸男
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1979 年 16 巻 3 号 p. 237-239

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抄録

1) PPV感染症の移行抗体は, 母豚の抗体価レベルにより持続期間に差がみられた。すなわち, 母豚の抗体価40,960倍を示す子豚の移行抗体は約22週間持続し, 母豚抗体価640倍のものは9週間持続した。
2) 移行抗体の半減期は, 最長12.7日, 最短8.9日であり, 平均11.1日であった。
3) 移行抗体の低下と自然感染による抗体応答限界は, 移行抗体価40倍以下であった。
以上のような事実をもとに, 今後本症の移行抗体レベルと感染との関係をより解明し, 予防対策上の重要なポイントを知るよう, さらに実験を積み重ね検討して行きたい。

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