日本養豚研究会誌
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豚の生時体重とその腹内変動について
II 離乳頭数との関係
三上 仁志甲斐 勝利佐藤 勲
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1973 年 10 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

ランドレース種, 712腹のデータを用い, 離乳頭数からみら産子数, 平均生時体重, 生時体重の腹内標準偏差の相対的重要度を重回帰分析により明らかにすることを試みた。産子数と平均生時体重, 生時体重の腹内標準偏差の間にはそれぞれ負と正の相関があるため, 単相関では平均生時体重が増加すれば離乳頭数は減少し, 腹内標準偏差が増加すれば離乳頭数は増加するという関係が認められる。しかし, 重回帰分析の結果, 産子数の影響を除けば平均生時体重が増加するとともに離乳頭数は増加し, 腹内標準偏差が増加すれば離乳頭数は減少するという一般に予期される関係にあることが明らかとなった。
これら3形質の離乳頭数に寄与する相対的重要度は, 産子数が圧倒的に高く, ついで平均生時体重, 生時体重の腹内標準偏差の順であり, 腹内標準偏差については, 重回帰分析の説明変数に加える意義は統計的には認められなかった。

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