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エポキシドの分子内芳香族Friedel–Crafts反応(FC反応)において6-エキソと7-エンドが競合する場合、一般に6-エキソ環化が選択的に進行する。そこで我々は、高い7-エンド環化選択性を発現することを目的として、ビニルエポキシド1の分子内芳香族FC反応を検討した。−30℃にてBF3•Et2Oで処理したところ、7-エンド環化が選択的に進行し2が97%の収率で得られた。1 さらなる詳細な検討より本反応はスピロ型フェノニウムカチオンを経由して進行していると考えている。さらなる展開として、本反応の8-エンド環化への適用を試みたが、反応は全く進行しなかった。そこで我々は、アセチレンコバルト錯体が中員環形成を容易にすることに着目し、3のFC反応を同様の反応条件でおこなったところ、8員環化合物4が99%の収率で得られた。さらに環化体の脱コバルト化はnBu3SnHにより収率良く進行することから、本反応は新たな8員環構築法として有用と考えられる。