2014 年 50 巻 5 号 p. 442_1
溶液中におけるタンパク質やタンパク質複合体などの構造を解析する手法であり,分子の3次構造や4次構造の解析に利用できる.生体試料を用いたSAXSについては,Biological SAXSあるいはBio-SAXSとも呼ばれる.国内では,KEKのPhoton Factory(KEK/PF)のBL6AとBL10C,SPring-8のBL45XUがタンパク質のX線溶液散乱解析に利用可能なビームラインとなっている.KEK/PFでは,生物学分野と材料科学分野に適用可能なSAXS用ビームラインBL15A2が現在建設中であり,本手法はますます盛んに使われていくものと期待される.